8/17公演★スザンナ★
全詠玉
ーー 簡単に自己紹介して下さい。
全:ソプラノの全詠玉です。このオーディションは、MSJの益光さんをはじめ尊敬する大先輩の皆様にご指導いただけるチャンス!と思ってすぐに申し込みました。スザンナという役も私にとって大切な役の一つなので、合格のお知らせを頂いた時は本当に嬉しかったです。幼い頃から歌うことが大好きで、母が家事をしながら歌っているような人だったので、歌はいつも私のそばにあるもので、私にとって歌手になりたいと思った事はあまりに自然なことだったような気がします。
オペラ歌手はいろんな役柄を演じる職業なので、普段の自分とは180度違うようなキャラクターになったり、日常では感じられない様々な感情を擬似体験出来る所がとても魅力的だと感じています。これといった特別な趣味はないのですが、7歳と3歳の娘達のファッションをコーディネートする事が密かな楽しみです。(笑)
ーーあなたが演じる役についてどのようにお感じになりますか。
全:フィガロの結婚のスザンナは、発声の事で悩んだり迷ったりした時に歌うといつも心地よい場所に引き戻してくれる、私にとって原点のような役です。賢く清々しい女性、というのが私のイメージするスザンナですが、愛するフィガロに対してだけ見せる嫉妬や甘い愛情表現がとても可愛らしく魅力的なキャラクターだと思います。
ーー今回の舞台への意気込み、抱負をお聞かせ下さい。
全:素晴らしい共演者の皆様と色んな化学反応を楽しみつつ素敵な作品を作って行けたらと思います。益光さんの演出と成平さんの振り付けもとても楽しみです!
ーー最後に、宮本益光さんについてひと言コメントして下さい。それこそ、自由にお願いします。
全:益光さんは客席から観ていた憧れの大先輩。初めてお会いしたのは私が二期会研修所を出たばかり、東京二期会「こうもり」でアデーレのアンダースタディーをやらせて頂いた時、初めての稽古で颯爽と現れた益光さんが、「きみ、新進演奏会でジルダ歌ってたよね」と声をかけてくださって、自分の演奏を聴いてくださって覚えてくださった事がとても光栄で嬉しかったのを覚えています。唯一無二のオーラでいつも格好良い益光さんですが、オペラ「金閣寺」で演じた溝口の弱さや歪さの表現が鮮烈で、ラストシーンは特に今も脳裏に焼き付いています。今回は別組での共演となりますが、稽古や本番を通してたくさんの事を吸収して学びたいと思っています!